HSPルーム鎌倉では、職場のカサンドラミーティングを始めました
あなたは、職場にいる同僚との関係でとても苦しんでませんか？
”優先順位がつけられない、仕事終えられない、約束が守れない―そんな同僚の対応に追われてあなたの負担がとても増え、代わりにあなたが謝罪することになってしまった…”
”本人はあなたの心労や気遣いにまったく気づかず、感謝や申し訳ないと思っている様子が感じられない。そのことであなたの精神的ストレスがさらに大きくなっていった…”
”なぜか当たり前の常識が通用しない、こちらの気持ちが伝わらない。そのことであなたはさらに苦しくなってしまった”
”どんなに優しくアドバイスしたり、仕事のやり方を変えることを提案しても、けっして自分のやり方を変えようとしてくれない…”
”それどころかこちらの態度を批判したり責めるようになっていった…”
”気がついたら苦労しているあなたが攻撃され、いつのまにか加害者にさせられてしまっていた…”
”職場はギスギスし、あなたが大切にしていた人間関係や仕事を壊され、心労がたたって心の病気になってしまった、あるいは働いていた職場を去ることになってしまった…”
”いまでもあなたは、誰にもわかってもらえない強い怒りや悲しみ、自責の気持ちで苦しみ続けている…”
もしここまで読んで、わたしのことかもしれない…と感じたら、そんなあなたは、
”職場のカサンドラ”かもしれません
カサンドラ症候群とは、自閉スペクトラム症やアスペルガー症候群（以下ASD）のパートナーを持つ人たちが、相手と相互のコミュニケーションを築くことができないことから、情緒的な苦しみ―怒り、失望感、徒労感、うつ症状などのトラウマ症状や身体症状に苦しむことを指しています。周囲に話してもなかなか理解してもらえないことから、ギリシャ神話に登場する、真実を予言をしても決して信じてもらえない呪いをかけられた王女カサンドラにちなんでこの名前がつけられました。ただし、カサンドラ症候群という正式な病名があるわけではなく、医学的にはPTSD、うつ症状、不安障害、体調不良（自律神経失調症、頭痛、etc）などの症状として現れます。
このカサンドラ症候群で悩む人たちは、いまパートナーとの間だけではなく、職場のような人間関係の間でも増えています。ASDの方たちは、空気が読めない、常識がわからない、どう適切に振舞ったらよいのかわからないといった、ASDが持つ生まれつきの脳の特性のせいで周囲とうまくやっていくことができません。そのせいで本人は必死に頑張っているにもかかわらず、その努力がむくわれず、周囲との軋轢に悩み苦しみながら孤立しています。最近ではその特性や個性に対する社会の理解がひろまったことで、彼らがもっと社会で活躍できるようにサポートする様々な体制ができてきました（例えば就労移行センターなど）。
一方で、彼らと一緒に働く人たちも、彼らとどう上手にやっていったらいいのかがわからずに、トラブルになって苦しんだり、傷ついたりすることが少なくありません。ASDの中には自分がASDと自覚している人もいれば、ASDではないと思い込んでいる方も多く、中にはその能力の高さから職場や社会で高い地位にいる方もいます。ただ、その周囲で働いている人たちが、彼らの言動やむりな要求に苦しんでいることも多くあります。中には、精神的ダメージを受けて体調を崩し、退職することになったケースも実は多くあります。でもこれまでは、ASDの人たちが相談できる場所や利用できサポートはあっても、その周囲で苦しむ人たちが相談出来たり、悩みを話せる場所はありませんでした。
そこで、HSPルーム鎌倉では、そのような悩みで苦しむ方たちが、安心して自分の思いや気持ちを話せるミーティングを始めることにしました。なぜHSPルームが？と思われる方もいるかもしれませんが、実は、カサンドラになる方にはHSPの人たちが多いからです。もちろん、ミーティングにはHSPであるかないかにかかわらず参加はご自由です。ASDの支援を行っている方、また職場だけでなく、パートナーや家族との間で悩んでいる方もぜひご参加ください（ミーティングでの秘密は守られます）。
これまであなたが話すことのできなかった辛い気持ちを、安心できる場所で話し、受け止めてもらうことで、これまで自分に起きたことを見つめ直し、捉え直す機会になったらいいなと願っています。ご参加をお待ちしています。
| ミーティングの場所と時間 2024年3月24日（日）｜17:30～18:30（開場17:15） かながわ県民センター603会議室 参加費200円（なるべく小銭をご用意ください） ※お申し込みは不要です。直接会場にお越しください。 ※マスク着用でお越しください。 |
| ミーティングのルール 相手が話したことを否定したり、アドバイスしたりしない、”言いっぱなし聞きっぱなし”のミーティングスタイルです。相手や自分の境界線を大切にしながら、お互いの話に耳を傾け共感してあげてください。 |
◇カサンドラ症候群について知るための本：
『私の夫は発達障害？』真行結子著 すばる舎
『カサンドラ妻の体験記』西城サラヨ著 星和書店
◇職場のカサンドラについて知るための本：
『職場にいるメンタル疾患者・発達障害者と上手に付き合う方法』久保修一著 日本法令
◇発達障害について知るための本：
『発達障害の人が見ている世界』岩瀬利郎 アスコム